集団指導方式のデメリット

授業についていけなくなる可能性がある

集団指導方式は事前に決められたカリキュラムに沿って授業が進みます。生徒の理解力はまちまちなので、同じ授業を受けても理解できる生徒と理解できない生徒がいます。個人指導方式なら生徒の理解度に応じてきめ細かく指導できますが、集団指導方式では生徒が理解できないところを質問しない限り授業が進んでいきます。他の生徒がいる静かな教室で講師に質問するのは、思春期の生徒には恥ずかしく感じるものです。授業の流れを止めることに後ろめたい気持ちを持つ生徒もいます。物怖じしない性格なら問題ないですが、現代の子どもは自己主張が苦手な場合が多いです。

また、集団指導方式ではカリキュラムが固定されているため、例えば病気で授業を欠席してしまった場合、振り替えで授業を受けることができません。

他の生徒と比較されてしまう

集団指導方式では、ミニテストなどをひんぱんに行い、順位を一覧にして発表することで生徒同士の競争心を煽ります。負けず嫌いで学習意欲が高い生徒は、この競争が良い刺激となって成績が向上することもあります。しかし、マイペースで勉強に苦手意識がある生徒は、他の生徒と競争し、比較されることにストレスを感じてしまい、学習意欲が低下することがあります。

また、合格者を増やして対外的に見栄えが良い実績を作りたいという塾側の思惑もあります。成績が悪い生徒に時間を割くより、成績が良い生徒を優遇した方が合格者数が増え、塾の実績になります。理解力がない生徒に指導するより、学習意欲があって理解力がある生徒を指導する方が楽だという側面もあります。